父と麻雀と、ぞうさんと。|代表講師が教室を始めた理由

執筆:前川(東林間ぞうさん健康麻雀教室 代表講師)

今日は、麻雀のルールの話も、教室のご案内もお休みです。

少しだけ、私自身の話をさせてください。

なぜ私が健康麻雀の教室を開いたのか。その理由は、思い返せば、父の背中から始まっていました。

父は、麻雀がとても強い人でした

私の父は、麻雀がうまい人でした。

昭和の時代。麻雀が娯楽の王様だったころに、まっしぐらに麻雀と生きてきた世代です。強くて、うまくて、卓を囲めば場の中心にいるような人でした。

ただ——

実は私、そんな父と麻雀をした記憶が、ほとんどありません。

子どものころの私にとって、麻雀は「大人のやる、ちょっと悪そうな遊び」でした。煙草の煙と、夜の時間と、大人たちの真剣な顔。子どもが入ってはいけない世界。父も、教えてくれるような人ではありませんでした。

麻雀は、父の向こう側にあるもの。

ずっと、そう思っていました。

高校生の私は、ドキドキしながら牌を握った

初めて自分で牌を握ったのは、高校生のときです。

友達同士で、見よう見まねの麻雀。ルールもあやふやで、点数なんて誰も数えられない。それでも、卓を囲んだ瞬間のあの高揚感は、今でも覚えています。

「これが、父さんのやっていた遊びか」

少し悪いことをしているような、背伸びをしているような。あのワクワクした気持ち。

思えばあれが、私と麻雀の本当の出会いでした。父から教わったわけではないのに、気がつけば父と同じ遊びに夢中になっていた。血というのは、不思議なものですね。

自分が父親になったとき、決めていたこと

やがて私にも家族ができました。妻と、長男、長女、次男。にぎやかな5人家族です。

長男が小学生になったころ、私はひとつ決めていたことがありました。

麻雀を、家族の遊びにしよう。

自分の父のように、頑固に教えない父親にはなりたくなかった。麻雀を「大人の向こう側」に置くのではなく、家族みんなで囲める食卓のようなものにしたかったんです。

こうして我が家に、家族麻雀の時間が生まれました。

白状します。私は厳しすぎる先生でした

……と、ここまでは良い話なのですが。

正直に白状しますね。

当時の私は、初心者の妻や小学生の息子たちに向かって、こんなことを言っていました。

「その役はないよ」 「あ、それフリテン」 「なんでそれを切るかなあ」

同じ目線で、容赦なく。今の私が当時の私の卓にいたら、間違いなく注意しています。「先生、初心者にはもっとゆっくり教えましょうね」と😅

ところが、面白いもので。

その厳しさが、かえって子どもたちの負けん気に火をつけたようなのです。「次こそ父さんに勝つ」と兄弟で燃えて、しまいには麻雀が原因で兄弟喧嘩になったり。麻雀にはまりすぎて勉強がおろそかになり、妻に叱られたり。

騒がしくて、めちゃくちゃで。

でも、あの卓の周りには、いつも家族の声がありました。

時代が、追いついてきた

あれから時代は変わりました。

麻雀は今、カルタや囲碁将棋と同じような、頭を使う健康的な娯楽として、年々認知が広がっています。賭けない・飲まない・吸わない健康麻雀が生まれ、公民館や地域のセンターでは、子どもからお年寄りまでが同じ卓を囲んで笑っています。

今でも雀荘には18歳未満が入れなかったりしますが、麻雀そのものは、確実に「家族の側」へ歩いてきている。

私が家族麻雀をやっていたあのころに欲しかった景色が、いま、当たり前になりつつあるんです。

やっと時代が追いついてくれた。

そんなふうに感じています。

忘れられない、小さな兄妹の話

出張で麻雀を教えていたころの、忘れられないエピソードがあります。

ある教室に、小学生の兄妹が習いに来てくれたことがありました。

聞けば——

おばあちゃんのおうちで、麻雀牌を見つけたのだそうです。「やってみたい」。でも、家族みんな、ルールがわからない。

だから、みんなで習いに来たというのです。

おばあちゃんの押し入れで眠っていた牌が、孫の「やってみたい」の一言で目を覚まして、家族を教室まで連れてきた。

こんなに素敵な話があるでしょうか。

小さな手で、一生懸命に牌を並べる兄妹を見ながら、私は思いました。麻雀は、世代をつなぐ遊びなんだと。父から私へ、私から子どもたちへ。そしてこの兄妹から、いつかその子どもたちへ。

私がやりたいのは、これだ。

はっきりと、そう思った瞬間でした。

だから、ぞうさんをつくりました

東林間ぞうさん健康麻雀教室は、そんな想いから生まれた教室です。

家族の笑顔のために、何歳になっても、楽しくイキイキと生きていきたい。

この想いが、いちばんの土台にあります。

だから当教室は、牌の積み方から教えます。覚えて帰れば、ご自宅でご家族と卓を囲めるように。お孫さんに「教える側」として、ちょっと格好いいところを見せられるように。

そして、かつての私のような厳しい教え方は——しません😊

覚える速さには個人差があります。急がなくていい。人と比べなくていい。「わからない」と何度でも言っていい。

ぞうさんは、ゆっくりでも大丈夫。

この合言葉には、厳しすぎた昔の自分への反省も、少しだけ込められています。

父の背中と、これからの私

父と卓を囲んだ記憶は、ほとんどないままです。

それでも、麻雀の楽しさを最初に見せてくれたのは、間違いなく父の背中でした。教えてもらえなかったからこそ、私は「教える人」になったのかもしれません。

麻雀は、勝つためだけのものではありません。習い、少しずつできることが増え、仲間と笑える時間も麻雀の魅力です。その「仲間」に、ご家族が入る日が来たら——こんなに嬉しいことはありません。

あなたのおうちの押し入れにも、眠っている牌はありませんか。

その牌を起こしに、いつでも東林間へいらしてください。

お待ちしています🐘


カルチャースクール ぞうさん健康麻雀教室

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MaekawaMasayuki

この記事を書いた人

MaekawaMasayuki

「ぞうさん」は、ゆっくりでも大丈夫。

一歩ずつ学び、一緒に笑い合える、温かな居場所でありたいと思っています。

この「ぞうさん自習室」では、健康麻雀の基礎知識や教室の日常、役立つ情報などを発信しています。

皆さまと教室でお会いできる日を、心より楽しみにしております。