最終更新:2026年8月19日 執筆:前川(東林間ぞうさん健康麻雀教室 代表講師)
「麻雀って、やっても大丈夫なものなの?」
教室を始めてから、遠回しに、でも確かに、この質問をいただくことがあります。
無理もありません。多くの方が思い浮かべる麻雀は、昭和の映画やドラマの中の麻雀です。煙草の煙、お酒、お金のやり取り、そして徹夜。「なんだか悪いことをしている大人たち」の遊びとして描かれてきました。
でも、いまの麻雀は違います。明るい教室で、賭けずに、飲まずに、吸わずに。子どもからシニアまでが同じ卓を囲む「頭脳スポーツ」へと、姿を変えつつあります。
そして2026年7月、この流れを後押しする大きな制度の変化がありました。
今日は、麻雀と法律の関係を、教室を運営する立場から整理してお話しします。先にお断りしておきますと、私は法律の専門家ではありません。この記事は報道や公的な情報をもとにした一般的なご説明で、個別のご判断は専門家にご相談ください。そのうえで、教室を営む者として日ごろから確認していることを、できるだけわかりやすくお伝えします。
結論:賭けなければ、麻雀は違法ではありません

最初に、いちばん大事な結論です。
麻雀というゲームそのものは、違法ではありません。違法になるのは「お金を賭けたとき」です。賭けない・飲まない・吸わない健康麻雀は、法律の上でも安心して楽しめる遊びです。
そして2026年7月からは、学習を目的とする麻雀教室について、一定の要件を満たせば風営法の規制対象としないことが国の通達で明確になりました。麻雀を「学ぶ」環境は、制度の面でも、かつてないほど整ってきています。
では、順を追ってご説明しますね。
なぜ「麻雀は違法」というイメージがあるのか
賭博罪という法律があります
麻雀のイメージを暗くしてきた最大の原因は、賭け麻雀です。
刑法185条には、賭博罪という罪が定められています。お金などの財物を賭けて勝負ごとをすると、50万円以下の罰金または科料。これが基本です。麻雀は技術のゲームに見えますが、配牌やツモという偶然の要素がある以上、お金を賭ければ賭博にあたるとされています。
ここで大事なのは、金額の大小は関係ないという点です。判例では、少額であっても金銭を賭ければ賭博罪が成立するとされてきました。「少しだけだから」は通用しない、ということですね。
ちなみに法律には「一時の娯楽に供する物」を賭けるだけなら罪にならない、という例外があります。その場で消費する飲み物くらいのもの、という趣旨です。当教室で「何か懸けたいなら、負けた人がお茶を淹れるくらいがちょうどいい」とお話ししてきたのは、冗談のようでいて、実は法律の線ともぴったり合っているんです。
賭けなければ、堂々と楽しめます
逆に言えば、賭けさえしなければ、麻雀はまったく問題のない遊びです。
将棋や囲碁と同じで、麻雀は本来、記憶と判断を競う知的なゲームです。賭博罪が問題にしているのは麻雀ではなく「賭ける」という行為のほう。ここを切り分けて考えると、麻雀のイメージはずいぶんすっきりします。
健康麻雀が「賭けない・飲まない・吸わない」をわざわざ看板に掲げているのは、この切り分けを誰の目にもわかる形にするためなんですね。
雀荘は「風営法」で規制されてきました
もうひとつ、麻雀店そのものへの規制があります。
雀荘の営業は、風営法(風俗営業法)の許可が必要な「風俗営業」とされてきました。お客さんの射幸心、つまり偶然の利益を得たいという気持ちをそそるおそれのある遊技をさせる営業、という位置づけです。パチンコ店と同じ枠組みですね。
この許可を受けた麻雀店には、18歳未満は立ち入れません。だからこそ、麻雀は長いあいだ「大人の遊び」であり続けました。賭けない麻雀教室であっても、風営法の対象となる形では、子どもが参加しにくい状況が続いていたのです。
なお、麻雀店の数は2016年の約9,200店舗から、近年は約6,400店舗まで減っていると報じられています。昔ながらの雀荘は減る一方で、次にお話しする新しい流れが生まれてきました。
2026年7月、制度が大きく変わりました
学習目的の麻雀教室は「規制の対象外」に
ここからが、今日いちばんお伝えしたいニュースです。
2026年7月1日、警察庁は風営法の解釈運用基準(全国の警察に向けた通達)を改正しました。その内容は、常態として麻雀を教える人の指導と管理のもとにお客さんを置く措置が適切に講じられている施設、つまりきちんとした麻雀教室については、当面、風営法の規制対象としない、というものです。
これまで、純粋に麻雀を学ぶ教室なら囲碁教室や将棋教室と同じで許可は要らないはず、という考え方は理屈としてはありました。ただ、法律にはっきり書かれていなかったため、地域によって扱いにばらつきがあり、あいまいな状態が続いていたのです。麻雀の業界団体である全国麻雀業組合総連合会が警察庁と協議を重ね、ガイドラインを取りまとめたことを踏まえて、今回ようやく明文化されました。
何が変わるのか。いちばん大きいのは「子ども」です
この改正でいちばん大きく変わるのは、18歳未満の扱いです。
風営法の規制対象となる店では、18歳未満は立ち入りができませんでした。賭けない教室であってもです。それが、規制の対象外となる学習目的の教室であれば、子どもたちが堂々と麻雀を習える道が開かれました。
元プロ雀士の弁護士の方も、健全に麻雀を学びたい人が教室に通える道が開かれた、と評価されています。
麻雀が、カルタや囲碁将棋と同じ「習いごと」の仲間入りをした。私はそう受け止めています。子どものころ、麻雀を「大人の向こう側」に感じていた私からすると、感慨深いものがあります。
もっと詳しく知りたい方へ(参考ニュース・動画)
今回の制度改正は、各メディアでも報じられています。一次情報にあたりたい方は、こちらをどうぞ。
・学習目的の麻雀施設「許可不要」の判断 警察庁(朝日新聞・Yahoo!ニュース) ・「賭けない麻雀」の新時代、子どもが学べる「麻雀教室」に…風営法の解釈変更で何が変わる?(弁護士ドットコムニュース) ・麻雀教室の営業に「風営法」許可は要るの? 弁護士がラジオで解説(CBCマガジン)
動画で見たい方は、こちらもわかりやすいです。
時代は「クリーンな麻雀」へ動いています
制度の変化は、突然起きたわけではありません。土台には、この十年ほどの麻雀の変化があります。
Mリーグが変えた「見え方」
2018年に始まったプロリーグ「Mリーグ」の存在は大きいと思います。チームユニフォームを着たプロたちが、ルールに則って真剣勝負をする。賭けごとではなく、将棋や囲碁のような頭脳スポーツとしての麻雀を、お茶の間に見せてくれました。
若い世代と家族に広がる麻雀
大学のサークルや、家族で囲む家族麻雀など、初心者が気軽に入れるコミュニティも広がっています。子ども向けの麻雀教室や、漫画やイラストで学べるやさしい入門書も増えました。
そして、シニアの世界では健康麻雀です。賭けない・飲まない・吸わないを合言葉に、公民館やカルチャースクールで、頭を使う健康的な趣味として定着してきました。
つまりいま、麻雀は上の世代と下の世代の両方から、同時にクリーンになってきているんです。年齢も性別も問わず、同じルールで対等に卓を囲める。世代を超えた交流ができる遊びとして、麻雀はもともと力を持っていました。時代とルールが、やっとその力に追いついてきた。そんなふうに感じます。
ぞうさん健康麻雀教室は、どうしているか
制度の話をしてきましたので、最後に当教室のことも正直にお話しします。
当教室は、賭けない・飲まない・吸わないを開校の日から徹底している、初心者専門の麻雀カルチャースクールです。お金を賭けることは一切ありません。館内は完全禁煙で、お酒もありません。
そして、今回の通達で示された「常態として麻雀を教える者の指導と管理」という点。これは、当教室がまさに大切にしてきた形そのものです。毎回のレッスンは、前回の反復から始まり、講義、そして実践しながらのポイントコーチング。私が常に卓のそばにいて、教える教室として運営しています。
賭けの空気が一切ない場所で、指導者のもとで、基礎から麻雀を学ぶ。それが「合法かどうか」を超えて、誰もが安心して麻雀に触れられる形だと信じて、この教室をつくりました。制度が同じ方向に動いてくれたことを、心から嬉しく思っています。
麻雀を始めてみたい方へ。安心のはじめ方
「イメージより、ずっと健全な世界なんだな」と思っていただけたなら、始め方は簡単です。
まず、アプリやゲームで麻雀に触れてみるのもいいでしょう。ルールの雰囲気がつかめます。ただ、アプリでは牌の扱いや卓の所作は身につきませんので、次の一歩は実際の卓です。
当教室なら、見学は無料。15分でも30分でも、雰囲気を見るだけで構いません。体験レッスンは500円で、牌の持ち方から一緒にやってみることができます。そして覚えたら、ご家族と卓を囲んでみてください。牌の積み方から教わっておけば、ご自宅でも打てるようになります。
覚える速さには個人差があります。急がず、比べず、ご自分のペースで。
ぞうさんは、ゆっくりでも大丈夫。
初めての方の当日の流れは、体験・見学の流れをまとめた記事でご紹介しています。
よくある質問
Q. 麻雀をすること自体は違法ではないのですか?
違法ではありません。違法となるのはお金などを賭けた場合で、刑法の賭博罪にあたります。賭けない麻雀は、囲碁や将棋と同じ、合法的な頭脳ゲームです。
Q. 健康麻雀は法律的に問題ありませんか?
賭けない・飲まない・吸わない健康麻雀は、賭博にあたりません。安心してお楽しみいただけます。
Q. 2026年7月の風営法の変更で、何が変わったのですか?
警察庁が解釈運用基準を改正し、麻雀を教える人の指導・管理のもとで運営される学習目的の教室は、当面、風営法の規制対象としないことが明確になりました。これにより、18歳未満の方も学習目的の麻雀教室に通える道が開かれました。
Q. 子どもに麻雀を習わせても大丈夫ですか?
今回の改正で、学習目的の麻雀教室であれば18歳未満でも学べる環境が制度上も整いました。麻雀は思考力や判断力を使う頭脳ゲームとして、子どもの習いごととしても注目されています。
Q. 「負けた人がジュースをおごる」のは賭博になりますか?
法律には、一時の娯楽に供する物を賭けるだけなら罪にならないという例外があります。その場で消費する飲食物程度はこれにあたると考えられています。ただし金銭は少額でも賭博にあたるとされていますので、お金のやり取りは一切しないのが安心です。
まとめ
要点を3つに整理します。
- 麻雀そのものは違法ではありません。違法なのは、お金を賭けることです。
- 2026年7月、学習目的の麻雀教室は風営法の規制対象外とする通達が出ました。18歳未満も麻雀を習える時代になりました。
- Mリーグ、子ども教室、健康麻雀。麻雀はいま、世代を超えて楽しめるクリーンな頭脳スポーツへと変わっています。
麻雀は、勝つためだけのものではありません。習い、少しずつできることが増え、仲間と笑える時間も麻雀の魅力です。
昭和のイメージは、そろそろ押し入れにしまって。明るい教室で、令和の麻雀を始めてみませんか🐘
カルチャースクール ぞうさん健康麻雀教室
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※本記事は2026年8月時点の報道・公的情報をもとにした一般的な解説であり、法的助言ではありません。制度の詳細や個別のご判断については、警察庁・各都道府県警察の情報や専門家にご確認ください。